冊子/リーフレット小線源療法の治療を受けた患者様インタビュー【10】
9.そのほか気になったことはありませんか?
前立腺の大きさが55.8グラムもあったので、1年近くホルモン療法を行い前立腺を小さくしてもらってからこの治療を受けました。どうして小さくしないと治療を受けられないのでしょうか?
<Aさん>
- シードから放射線が出なくなると、前立腺がんは再発するのでしょうか?
- 泌尿器科の先生がいる病院なら何処でもこの治療を受けられるのでしょうか?自分はそう思っていましたが。
<Bさん>
この治療に適応しない症例
"がん"が前立腺内だけに存在している早期の症例が、この治療に最も適しています。また、治療をご希望されても下記のような症例は適応とならない場合がありますので担当医師とよくご相談ください。
大きすぎる前立腺
- 針(ニードル)が届かず、シード線源を挿入できない処がでてしまう
- 挿入するシード線源数に規制があり、配置できない処が出てしまう等の理由で、ホルモン療法で小さくしないと治療を受けられない場合があります。
他の不適応例
- "がん"が前立腺内にとどまっていない
- 過去に前立腺の手術をしている
- 再発した症例
- 前立腺内の結石あるいは石灰化が著しい症例
その他、各施設によって適応ではないと判断される場合には治療を受けられません。
また、必要に応じて外部照射放射線治療を併用する場合もあります。
再発
シード線源から放出される放射線量は毎日減っていき、1年後にはほんのわずかになります。この放射線を浴びた"がん細胞"は時間をかけてゆっくり死滅していきます。ただし、放射線が効かない細胞とか、放射線を浴びなかった細胞があると再発の可能性もあります。米国での成績によれば、低リスク群(PSA値10ng/ml以下、グリソンスコア6以下、他)の場合、治療後15年間効果が維持される確率は約90%という報告もあります。
認定施設
次の3点を満たす病院でしかこの治療は行えません。(2017年12月までに118施設が経験し、合計40,000件以上の治療が実施されています)
- 法的要件
- 学会の定める基準
- 教育訓練