伝えたいこと小線源療法が推奨される理由【2】
前立腺被膜の外に存在する癌
前立腺全摘出術で、被膜の外に癌が出ている程度を詳しく調べた文献があります。
『Davis et al.The radial distance of extraprostatic extension of prostate carcinoma:implications for prostate brachytherapy. Cancer. 85(12):2630-7: 1999.』
下記の画像は、前立腺針生検で採取した組織を顕微鏡で見たものに、データ内容を加え、シード線源を留置したイメージです。
ほとんどが被膜から1~2mm程度の浸潤にとどまっています。つまり前立腺被膜から3mmくらいを確実に治療できれば、ほとんどの前立腺がんは、完治出来る可能性が高いことをこのデータは示しています。
<執筆>あじろぎ会 宇治病院 泌尿器科 岡本圭生先生