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ブルークローバー・キャンペーン2014 前立腺がん啓発活動リポート(5)
ブルークローバー・キャンペーンは、前立腺がんの早期発見・適切治療を推進し、日々進化する治療の最新情報を伝える取り組みを続けています。
その活動の一環として、毎年秋には複数の医療機関と協力し、無料PSA検査の提供のほか、前立腺がんの基本的知識を広く発信する活動を展開。年を追うごとにその協力医療機関数を増やし、キャンペーンのメーンメッセージである「前立腺がんの早期発見・適切治療」の大切さを、全国に浸透させています。
●ますますの定着と広がりに期待
高知県内での前立腺がん検診の普及や、治療についての知識の補填(ほてん)を目的に開催されたイベント。執印太郎先生(高知大学医学部泌尿器科学教室 教授)を座長に行われた市民公開講座には、約60人が参加しました。前立腺がんの「診断・治療~開業医の役割~(西川宏志先生・にしかわクリニック院長)」の講演に始まり、その後は三つの治療方法における最前線を解説。「薬物療法(安田雅春先生・あき総合病院泌尿器科 部長)」「ロボット治療(井上啓史先生・高知大学医学部泌尿器科学教室 准教授)」「放射線治療(山﨑一郎先生・高知大学医学部泌尿器科学教室手術部 講師)」の3パートに分かれた講演ののち、質疑応答の時間も設定されました。「正しい知識の獲得はもちろん、前立腺がんにおける医療は進んでいるということを知ってほしい」。座長である執印先生の思いがこもった講演に、参加者はじっくりと聞き入っていました。
同日同会場で行われたPSA無料検査には30人の参加が。参加者からは「簡単に検査ができるので今後も続けてほしい」との声もあり、好評のようす。講師の一人、山﨑先生からは「他施設の患者さんから、『講演を聞いた』ことでのお手紙をもらうこともあり、最新治療や検診についての情報が広がっていることを感じている」とのコメントがあったように、開催ごとにすそ野を広げる高知県の前立腺がん予防への意識。ますますの広がりと、定着が期待されます。
●双方向で正しい知識を共有
新居浜市市民文化センター大会議室を会場にして行われた「東予前立腺がん市民公開講座」。午後1時の受け付け前から、早くも参加者が列をなし、期待の高さがうかがえます。約110人の参加者を得た会場では、柴田薫行先生(住友別子病院 泌尿器科)を座長に「よくわかる前立腺がん」と銘打たれた講演会がスタート。前立腺がんの「疫学と診断(柳垣孝広先生・住友別子病院 泌尿器科)」といった基本情報が盛り込まれた講演を皮切りに、三つの治療方法「手術(宮内勇貴先生・愛媛大学医学部附属病院 泌尿器科)」「放射線(越智誉司先生・愛媛大学医学部附属病院 放射線科)」「薬物療法(三浦徳宣先生・愛媛大学医学部附属病院 泌尿器科)」の最前線が解説されます。各講演とも、最新治療についての話題が盛り込まれ、参加者へも医療の進歩ぶりが伝わる内容でした。参加者の疑問や相談に答える時間も設定。「泌尿器科の先生にふだん聞けないことを直接聞くことができる良い機会であった」「前立腺がんの検診についてもよくわかった」といった参加者の声が寄せられたように、講師、参加者双方向のやりとりによって、前立腺がんに対する正しい知識が共有されました。大きな成果を得たイベントを足掛かりに、今後は、健康意識の低い人、前立腺がんに対する知識が少ない人に対しても正しい知識を広げていく必要性が、また若年層に対しても、啓蒙(けいもう)のための手段も考える必要があると感じられた一日でした。