前立腺がん治療・小線源療法|ブラキ・サポート https://brachy.jp/ Produced by メディコン
開催当日は大型の台風が直撃しましたが、開始時には用意された椅子はほぼ埋まり、赤倉功一郎先生、千葉量人先生による講演がスタート。併せて無料PSA検査も実施されました。
講演では、千葉先生が「前立腺がんは、PSA検査による早期発見・治療が大切といわれますが、その理由とは?」という切り口で話題を展開。長生きに関しての意識調査結果を引き合いに出しながら「進行がゆっくりなのが前立腺がんの特徴。早期に見つけて治療すれば、老後の生活の質も向上します」と強調。参加者は一様にうなずきながら聞き入ります。
赤倉先生は前立腺がんの診断から治療法までを紹介。比較的体に負担の少ない新たな治療法も普及していることや、悪性度の低いおとなしいがんであれば、経過を観察する「PSA監視療法」も選択肢の一つであることを訴え「がんと診断されても自分に合う治療選択肢がきっと見つかります。あわてずじっくり考えましょう」とメッセージを送りました。
赤倉先生は「自治体の保健所などでも講演しますが、今日はそこではあまり見られなかった比較的若い世代の参加も多かった」と、幅広い層にリーチできる新聞媒体を利用した告知方法を評価。「前立腺がんには、他のがんと比べても優れたスクリーニング方法=PSA検査があります。無料PSA検査も回を重ねるごとに『初めてPSA検査を受けた』という人が増えるとうれしい」と今後への期待を寄せてくださいました。
罹患(りかん)者が増加傾向にある前立腺がんの啓発と、その早期発見に役立つPSA検診のさらなる普及を目的に佐久総合病院で開催されたイベント。広い長野県下において、近隣の病院で同時期に同様のイベントが開催されないため、他の医療圏から来場する人も見られるなど、会場には熱心な参加者が集まりました。
市民公開講座では、柏原剛先生による1時間の講演が。「前立腺癌について知って頂きたいこと」をテーマに、この病気について押さえておくべきポイントをはじめ最新の知見が披露されます。講演後に受け付けた参加者からの質問も多岐にわたり、予定していた時間をオーバーするほどでした。市民公開講座に参加した50歳以上の男性の中から、希望者に実施されたPSA無償検診にも多くの反応があり、「また来年も実施してほしい」という声がたくさん寄せられました。前立腺がん理解に対する機運の高まりは、佐久市下はもちろん、今後は県下全域でも期待できそうです。
高知市文化プラザ「かるぽーと大ホール」が会場となった市民公開講座には約130人が、同時に実施された無料PSA検査には60人が参加しました。
県内における前立腺がん検診普及が今イベントの大きなねらいの一つ。それとともに、近年目覚ましい進歩をみせている前立腺がん治療の実態を伝えたいとの思いから、市民公開講座(司会・執印太郎先生)は、「前立腺がんの診断」(谷村正信先生)に端を発し、主な治療方法へも話題を展開。「ホルモン療法」(渡邊裕修先生)、「ロボット治療」(井上啓史先生)、「放射線療法」(蘆田真吾先生)と、各治療の最前線が紹介されました。
「講演を聞いて、治療の選択肢を絞ることができた」「職場検診のオプションでPSA検査を受けたが、内容が分かっていなかった。今回で理解できたので、検査を継続したい」「老後は心配のない人生を送りたいので、聞けて良かった」など、参加者から寄せられた感想からもわかるように、密度の濃さが際立った今回のイベント。その一方で「『ブルークローバー・キャンペーン』についての認知度が低く、もっと世間に広めていく必要がある」(蘆田先生)と、新たな課題も見えた1日でした。