前立腺がん治療・小線源療法|ブラキ・サポート https://brachy.jp/ Produced by メディコン
「無料PSA検査はもちろん、正しい前立腺がんの知識を広く一般に向けて提供できる、このようなイベントの必要性を感じていた」と木村剛先生(日本医科大学泌尿器科学教室准教授)。日本医科大学で行われたPSAスクリーニングキャンペーンには、市民公開講座に約60人、無料PSA検査には112人が参加しました。
近藤幸尋先生(同大学主任教授)を座長に行われた市民公開講座は、前立腺がんの「診断(鈴木康友先生・同大学講師)」から始まり、三つの治療方法「手術(濵﨑務先生・同大学准教授)」「放射線(木村先生)」「ホルモン(木全亮二先生・同大学助教)」の最前線を解説。「知り合いなどから、間違った前立腺がんの知識を得ている人も目につく。参加されたみなさんには、正しい知識を持ち帰ってほしかったのです」という木村先生の思いがこもったかのような各講演に、参加者はじっくりと聞き入ります。
その後は、五つの個室に各先生が分かれ、参加者の疑問・相談に答える時間を設定するきめ細かな対応も。「前立腺がんについて、自分にかかわりのある人は十分な知識を備えていますが、そうでない人は『PSA検査』の存在すら知らない。『知識の二極化』が気になります。正しい知識を一人ひとりが持てば、いざ前立腺がんと診断されたとき、備えができるし、過剰に治療されることも少なくなるはず。今日の経験を足掛かりに、今後は健康意識の低い人、前立腺がんに対する知識が少ない人に対しても、正しい知識を広げていく試みをしていきたいですね」と木村先生は締めくくってくれました。
9月21日・28日に開催されたイベントは「家族が前立腺がんにならないための、女性の役割について」と独自の切り口で構成。
黒澤功先生(医療法人社団美心会理事長・NPO法人前立腺がん検診推進ネットワーク理事長)は「特に女性(妻・娘)の助言なしに、前立腺がん検診の現場に男性が出向くことは難しい。ためらう男性の背中を押してあげるために、女性にも前立腺がんの知識を持ってほしいのです」とその意図を語ります。
企画部の武川志央さんは「男性特有の前立腺がんといえども、それを支える女性の視点は大切。先ごろ当院が中心となり設立した『NPO法人前立腺がん検診推進ネットワーク』に3人の女性が理事として加わったのも、そんな理由からです」と話します。
28日の公開講座は山中英壽先生(公益財団法人前立腺研究財団理事長・黒沢病院院長)の講演と「女性の役割」をテーマにパネルディスカッションを実施。前述の3人の女性理事(黒澤由美子さん、松本房江さん、大河原カツヱさん)がパネラーとして参加しました。黒澤さんは「PSA検査は『パパ(P)生活(S)安心(A)』と覚えて。いつまでもご主人に関心を向けてください」と女性ならではの視点からメッセージを送ります。
両日に行われた無料PSA検査は20人が受診。そのうちの1人の男性(65歳)は「いろんながん検診を受けてきたがPSA検査は初めて。妻から勧められて」と話します。ちなみにこの男性は市民公開講座を夫妻で聴講。「(妻が知識を得て)これから口うるさくなるだろうね」と苦笑いしながらも、満足そうな足取りでクリニックを後にしました。
伊勢崎市民病院(小林幹男院長)で開催したイベント。竹澤豊先生(伊勢崎市民病院泌尿器科主任診療部長)による司会で行われた市民公開講座は「前立腺がんの診断と治療」がテーマ。牧野武朗先生(同院泌尿器科医長)の講演は、前立腺がんと診断されるまで、またその後の治療全般に関して詳細な説明がされました。特にPSA検査については、様々な角度からのデータを示したうえで、その重要性を強調。集まった約50人の参加者から活発な質問が飛び交い、充実のもと終了しました。
期間中、資料展示ブースを設置して、パンフレットやキャンペーンバッジの配布を行い、来訪された方々の質問に対し、泌尿器科専門医が説明を行いました。
同院泌尿器科医長の門間哲雄先生が中心となって実施。「和光市民まつり」で幅広い世代が集まる会場内で、健康相談ブースを設置。50歳以上男性の希望者に、無料PSA検査を実施しました。